沖縄県とはどのような場所でしょうか。
こちらの記事では、沖縄県の特徴や食文化について紹介していきます。

沖縄県の特徴

沖縄県は日本列島の南西端に位置し、最大面積を誇る沖縄本島を中心に宮古島や石垣島などの150以上の島々から構成されており、そのうち、47の島々に人々が住んでいます。

沖縄県は暖かく穏やかな気候で、真冬でも10度以下になることがほとんどなく、反対に最高気温が30℃を超える日が100日以上になることもありますが、温度差が少ないのが特徴です。

また、のんびりとした時間が流れる島々では、様々な文化が発展しており、各島の祭りは多種多様です。地元民の楽しみのひとつとしてだけでなく、観光客の誘致にもひと役買っています。

琉球王国のグスク及び関連遺産群

2000年には、ユネスコの世界文化遺産に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が登録されました。「グスク」とは城のことで、日本と中国、朝鮮半島、東南アジア諸国との交易を通して国際色豊かな独自の文化を形成してきた沖縄県の特色を反映しています。また、異なる国の文化を受け、食文化にも個性が生まれました。

沖縄県の食文化

沖縄県には多様な食文化が形成されています。今回は沖縄県を本島、離島に分けて、それぞれの食文化を紹介します。

<本島> 「以類補類」の思想に基づく豚肉料理

よく食べられる食材としてあげられるのが豚で、「鳴き声以外はすべて食べ尽くす」「豚に始まり豚に終わる」などの言葉が伝わるほど、皮から内臓まで、丸ごと大切に食べつくされます。これは「以類補類」という中国の薬膳の思想に基づいており、体の悪い部分と同じ豚の部位を食べることで治すという食事法です。
特によく食べられているのが皮付きの三枚肉で、砂糖や醤油、泡盛で煮込んだ「ラフテー」、具沢山の味噌汁「イナムドゥチ」などがあります。また、内臓はお吸い物仕立ての「中身汁」、豚足は昆布や大根などと長時間煮込んだ「足ティビチ」、血液は根菜や乾物と炒め煮にした「血イリチー」として食べられています。

沖縄県では、豚肉がよく食べられますが、やぎ肉を食べることもあります。汁物の「ヒージャー汁」は、爪とツノ以外の肉や内臓などのすべてを大鍋で長時間煮込んだ料理です。
また、牛肉は冬が旬の島ニンジン「チーデクニ」と煮込み塩や醤油で味をつける「牛汁」という郷土料理があります。

沖縄県では肉だけでなく、豆腐食の文化も独特です。沖縄県で製造される豆腐は「島豆腐」と呼ばれており(別名「沖縄豆腐」)、大豆を水につけてふやかしてからすりつぶし、絞ってから煮て、にがりを入れて固めた豆腐です。沖縄県内では温かい状態で販売されているのが特徴で、崩れにくいためチャンプルーのような炒め物に適しています。沖縄県では、庶民料理で多く使われる豆腐ですが、法事や祝い事などの行事の際には「ジーマーミ豆腐」が使われる。ジーマーミとは落花生のことで、落花生の絞り汁に水で溶いたいもくずを加えて練り、固めた「ゴマ豆腐」のような豆腐です。落花生が貴重だった時代には、精進料理の一種として特別な日のみに食べられていました。「島豆腐」も「ジーマーミ豆腐」も沖縄県の郷土料理としてポピュラーであり、県外でもアンテナショップなどで販売されています。

<離島>離島ごとの祭事や文化を反映する食習慣

本島の味とは別に、離島ごとにもそれぞれの味覚が生まれています。
例えば、八重山諸島に独自に伝わる「イラギムン」という料理があります。熟す前の青い状態の「野菜パパイヤ」を使った料理で、豚肉を湯がいただしで、その豚肉とパパイヤを味噌で煮物にする家庭の味です。

竹富島では、島最大の祭事で、600年もの歴史を持つ「種子取祭」が行われる際に祭事の参加者がすぐ食べられる保存食が用意されていました。特に多忙を極める奉納芸能を行う前後の日は「イーヤチ」を食べます。「イーヤチ」は、もち米に粟や小豆を混ぜ込んで炊いた伝統的な保存食で、かつてはサツマイモが常食だったため、祭りの時に食べられる「イーヤチ」は島民にとってごちそうでした。現在も「種子取祭」に欠かせない料理となっており、レシピを継承するために、島内での勉強会やイベントなども行われています。

また、先に紹介しました「牛汁」は、宮古島では本島とは味付けを変え、味噌で仕立てるのが特徴で、宮古島では希少な宮古牛を使った「牛汁」を提供するお店もあります。

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