タクシーチケットとは、タクシーの乗車料金の代わりとなる券です。冠婚葬祭や接待の帰りの際、お客様に交通費として渡す手段として利用されることや、企業がまとめて購入し、取引先のお客様や会社の従業員に渡して、移動手段として利用されます。タクシーチケットはすべてのタクシー会社で使えるわけではなく、タクシー会社が個別で発行しているものや、クレジット会社が発行しているものもありますので、タクシーチケットを利用できるタクシーを確認する必要があります。

タクシーチケットの種類として、「一括後払い方式」と「プリペイド方式」があります。「一括払い方式」は、お客様が使用した分の料金が契約者のもとに一括して請求されるしくみとなっています。一括払いのタクシーチケットには、利用金額に上限があるものと、無制限のものがあります。「プリペイド方式」は、先払いとなり、タクシーチケットを発行するときに乗車料金を先に支払うしくみです。プリペイド方式のタクシーチケットには、「5,000円」「10,000円」のように金額に上限があります。

お客様の降車時に「タクシーチケットを使う」と言われたら、タクシードライバーは、お客様に必要事項を記入してもらいます。これはタクシードライバーがメーター料金を増額して記入し、自身の売上を増やそうとする不正を防ぐことが目的です。記入してもらう項目は、乗車日・乗車区間・メーター料金・高速料金等・料金合計・利用者の署名となります。

お客様が急いでいたり、お酒に酔っているときなど、お客様が必要事項を記入できない場合に、ドライバーが代わりに記入することがあります。代わりに記入する際には、お客様の了承を得たり、ドライブレコーダーなどで記録したりすることで、トラブルを避けるようにしましょう。また、チケットの取り扱いにも注意が必要です。受けとったチケットは業務終了後、売上金を入金する際に「未収金」として処理しますので、チケットはなくすことのないよう、業務終了時まで大切保管しておきましょう。
タクシードライバーの仕事をしていると、お客様からタクシーチケットを受けとる機会があるはずですので、対応方法を正しく身に付けておきましょう。