現在、ドライバー不足やドライバーの高齢化が大きな問題となっています。求人を出してもなかなか応募が集まらない…。その大きな理由のひとつが「ドライバーの仕事はキツイのでは?」というマイナスイメージにあります。でも、実際のところどうなのでしょうか、検証していきたいと思います。

有効求人倍率から見るドライバーの仕事

有効求人倍率とは、「求人数(有効求人数)」を、公共職業安定所(ハローワーク)に登録している「求職者数(有効求職者数)」で割った数値のことです。1を超える場合、求職者数よりも人材を求める企業数が多いことを示しており、仕事の数に対して働き手が不足していることになります。つまり、企業にとって採用が難しい状況=労働力不足と言えます。
厚生労働省「一般職業紹介状況」のデータによると、全国・全職種の有効求人倍率は、2018年平均の1.61倍をピークに、2019年平均1.60倍と高い傾向にありましたが、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、平均1.18倍まで下がりました。それでも1を超えているのが現状です。
一方、ドライバー職(自動車運転の職業)の有効求人倍率だけに絞って見ていくと、2018年平均は2.98倍、2019年平均は3.10倍と3を超え、2020年でも平均2.29倍と依然として高く、圧倒的に労働力不足の状態が続いていると言えます。

有効求人倍率とは、「求人数(有効求人数)」を、公共職業安定所(ハローワーク)に登録している「求職者数(有効求職者数)」で割った数値のことです。1を超える場合、求職者数よりも人材を求める企業数が多いことを示しており、仕事の数に対して働き手が不足していることになります。つまり、企業にとって採用が難しい状況=労働力不足と言えます。

厚生労働省「一般職業紹介状況」のデータによると、全国・全職種の有効求人倍率は、2018年平均の1.61倍をピークに、2019年平均1.60倍と高い傾向にありましたが、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、平均1.18倍まで下がりました。それでも1を超えているのが現状です。

一方、ドライバー職(自動車運転の職業)の有効求人倍率だけに絞って見ていくと、2018年平均は2.98倍、2019年平均は3.10倍と3を超え、2020年でも平均2.29倍と依然として高く、圧倒的に労働力不足の状態が続いていると言えます。

労働時間から見るドライバーの仕事

労働力不足の原因を調査すると、

  • 労働時間(特に超過労働時間)が長く、給与水準が低い
  • 体力的に厳しい
  • 中高年層の男性労働力に依存している

といったイメージから、若手や女性から敬遠されている傾向が見られます。たしかにドライバーの「平均労働時間数」「平均所定外労働時間数」は、全職業平均と比較して長いことがデータからもわかりますが、その中でもタクシードライバーの労働時間は、比較的短いと言えるでしょう。

労働環境改善に向けた業界の取り組み

当然、タクシー業界でもこの課題を認識しており、近年では労働環境の改善や、さまざまな優遇措置を設けることで、マイナスイメージの払拭に努めています。ここでは具体的にどのような取り組みが行われているのか、例を紹介していきます。

ドライバーの休憩室の改善

1日乗務したら1日休むという「隔日勤務」の勤務体系があるのがタクシードライバーの大きな特徴ですが、そこで重要になってくるのが休憩時間です。質の良い休息や仮眠を取ることができれば、心身ともに癒され、事故リスクも下がり、まさにいいことづくめです。以前はドライバーの休憩室といえば、いわゆる仮眠スペースのような狭い部屋に硬いベッドが置いてあるだけだったり、イスやソファーで仮眠を取るような環境も多く見られましたが、最近では、ベッドやシャワールームがある個室を用意したり、いつでも入れる大きなお風呂を完備しているタクシー会社もあります。タクシードライバーは他の職種に比べ、拘束時間が長いイメージがありますが、実際には、1乗務あたりの拘束時間や休憩時間が法律で定められているので、しっかり休憩を取ることで快適に働くことができると言えます。

二種免許取得費用の負担

タクシードライバーになるには「二種免許」が必要なので、「一種免許」しか持っていない方は、教習所に通って取得する必要があります。「二種免許」を取得するための費用は約20~25万円ほどかかるため、自分で負担するにはかなりの出費と言えます。そこで最近では、教習所費用の全部または一部を負担してくれるタクシー会社が増えており、未経験から挑戦するハードルが下がってきています。また、2022年までに「二種免許」の取得条件が緩和される予定となっており(「一種免許」取得から1年で「二種免許」の取得ができるようになる見込み)、若者がより就職しやすい環境が整っていきます。

女性ドライバーの積極採用

最近では女性ドライバーを積極的に採用するタクシー会社も増えています。タクシードライバーは、モノではなく人を目的地まで運ぶ仕事のため、お客様とのコミュニケーションも重要な仕事の一面です。そのため、女性らしい「気配り」や「おもてなし」は大きなメリットとなり、男性以上に活躍することができます。例えば、学校や塾などのお子さんを送迎するタクシーや、地域のお年寄りのお買い物の足となるタクシーなど、女性ならではのサービスを展開する会社も増えています。また、タクシー会社によっては保育施設と提携したり、「昼日勤」だけのシフトを組んだりと、ママさんドライバーが働きやすい環境づくりを着実に進めています。

ドライバーの仕事はキツイと思われがちですが、女性活躍のための託児所や働く時間の環境整備、未経験者や若者を応援するための取り組みなど、業界を挙げてさまざまな取り組みが進んでいるので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。

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