タクシードライバーの給与体系は一般的な会社員と異なり、
「歩合制」を採用している会社がほとんどです。
「歩合制」と聞くと、ちゃんと稼げるか不安に思う方もいるかもしれませんが、
頑張れば頑張った分だけ給料に反映されるのが大きなメリットです。
ここでは、タクシードライバーの給与のしくみと、
給料に直結する売上アップのコツを紹介します。

タクシードライバーの給与のしくみ

タクシードライバーの給与体系は、以下の3つが一般的です。

  1. 完全歩合制:売上金額に対し、会社で定められた割合がドライバーに支給されます。
    割合は会社によって差がありますが、売上の60~65%が一般的です。
  2. 基本給+歩合制:基本給にプラスして歩合が加算される制度です。
    歩合の割合は完全歩合制よりも低いことが多いですが、最低給与が保障されるので安心感があります。
  3. 固定給与制:毎月決められた給与が支給されます。
    個人的にいくら売上を上げても給与に反映されませんが、主婦層の条件付きな働き方などで増えてきています。

たくさん稼げる自信のある方は完全歩合制を、入社したばかりでどれだけ稼げるか不安な方は、
基本給+歩合制を採用している会社を選ぶとよいでしょう。

タクシードライバーはいくら稼げるのか?

一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会が調査した「令和元年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」によると、令和元年6月度の月間給与の全国平均は28万4000円(男性タクシー運転者の場合)。

また、賃金年間推計額は全国平均で約360万3800円(賞与込み)となっています。あくまで全国の平均ですので、都心部や観光地では平均を大きく上回る傾向があり、月収50万円以上、年収600万円以上稼ぐ方もいます。

売上を効率的に上げるコツ

タクシードライバーの労働時間は法律で決められており、その時間を超えて働くことはできません。つまり、時間は誰にでも平等なので、限られた時間の中で効率的に売上を上げる必要があります。

一般的にタクシードライバーの勤務体系は、「昼日勤」「夜日勤(ナイト)」「隔日勤務」という3つがありますが、多くの方が「隔日勤務」で乗務しています。

隔日勤務の場合、1回あたりの乗務時間が21時間以内で、乗務終了後は20時間の休息をとることが義務付けられているため、どの時間帯に、どのエリアに行けば、「乗車回数」や「客単価」の向上につながるかという情報が売上に大きく影響します。稼げるドライバーになるためには、以下のようなポイントを意識してみるとよいでしょう。

深夜の帰宅時間帯を狙う

深夜の時間帯の場合、会社員が多いエリアでは、残業後に帰宅する会社員を乗せられる
可能性があります。

また、繁華街であれば終電を逃した人を多く乗せることができます。深夜の時間帯は割増料金にもなるため、同じ乗車回数でも「客単価」アップにつながります。

朝の通勤時間帯を狙う

通勤には電車を利用する方が多いと思われがちですが、電車遅延による交通事情からタクシーを利用したり、駅から訪問先への移動にタクシーを利用する方が多いのが特徴です。乗降者数が多いターミナル駅や近くに大きな会社や工場などがある駅の朝は、乗車距離こそ短いですが、「乗車回数」が増える傾向があります。

終着駅や空港・港湾などを狙う

お客様の「乗車回数」を増やすだけでなく、1回のお客様の乗車距離を延ばせれば、「客単価」アップにつながります。そのためには、長距離乗車するお客様がどのエリアに多いのかを知っておくことが大事です。

例えば、最終電車の終着駅などは、乗り過ごしたお客様が家に戻るために長距離になることがあります。また空港や港湾などは都心部から遠い場所にあることが多いので、飛行機や船舶の利用をされる方を送迎するのも一つの方法と言えます。

こういった生の情報は、自分で経験を積んでいくだけでなく、先輩や同僚のドライバーと情報交換をしたりしながら協力して集めていくとよいでしょう。

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