ふだん何気なく利用しているタクシー。
みなさんはタクシーの運賃のしくみをご存知でしょうか? 

いつもと同じ駅から自宅まで乗車したとしても、あるときは1,100円、
あるときは1,250円と、同じ距離でも運賃が異なることがあるかと思います。
運賃でトラブルにならないように、ここでは知っておいて損はない
タクシーの運賃についてご紹介します。

タクシーの運賃について

まず前提としてタクシーの運賃は、各事業者が国土交通大臣に申請し、認可を受けなければなりません。

また、タクシー適正化・活性化法により指定された特定地域または準特定地域においては、国土交通大臣が指定する運賃の範囲(公定幅運賃)から運賃を定め、国土交通大臣に届け出なければなりません。

このようにタクシー運賃は、法律により国が適正なコストを査定して認可等がされたものであり、運賃の算出には、JIS規格にのっとって検査を受けたタクシーメーターを使用します。運行途中でタクシーメーターを停止し運賃を値引きすることや、ドライバーとお客様との個人交渉で運賃を決定することは法違反となります。なお、タクシーの運賃には以下のような料金体系があります。

距離制運賃

距離制運賃は、時間距離併用制運賃とも呼ばれています。地域によって運賃に差はありますが、基本的には一定の距離までの「初乗り運賃」と、その距離を越えて距離が追加されるごとに「加算運賃」が発生するもので、乗車地点から降車地点までの走行距離に応じて、メーターにより運賃を算出します。

なお、信号待ちや渋滞などで、走行スピードが時速10km以下になった場合や、お客様の都合によりタクシーを待機させる場合には、その時間に応じて料金が加算されるようになっています。

※各地域別のタクシー運賃表については、各都道府県のタクシー協会等がホームページで紹介していますので、一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会のホームページからご覧ください。

時間制運賃

観光や冠婚葬祭など、拘束時間が長く、あらかじめ予約をした場合に適用されます。お客様の指定場所にタクシーが到着してから、送迎を終了するまでの時間により、運賃を算出します。

定額運賃

例えば、空港・鉄道駅などと一定のゾーンの間や、大規模イベント開催期間中の特定の駅とイベント会場の間、または観光ルートなど、事前に定めた運送区間を定額する料金設定です。

運賃の割引・割増

その他、利用状況、地域、タクシー会社が申請して認可されたさまざまな割引、割増の運賃があります。

<割引運賃>
障害者割引(身体障害、知的障害等)、遠距離割引、プリペイドカード、利用回数割引(ポイント制)、乗り継ぎ割引、曜日割引、きもの(和装)割引、うどん割引(うどんタクシー)など。

<割増運賃>
深夜・早朝など。

タクシー運賃の雑学

ここでは、ふだんタクシーを使っているときに役に立つタクシー運賃の雑学を少しご紹介します。

深夜割増

22:00(地域によっては23:00)~5:00までの時間帯は「割増」扱いになり、運賃が2割増になります。

迎車

流し営業のタクシーではなく、電話でタクシーを手配したとき、乗車する時点で運賃が上がっているのは迎車料金制度を取り入れている地域や事業者になります。

高速

高速道路の走行時は、「高速」扱いになり、距離制運賃のみが適用されます。そのため、同じ距離を一般道で走行して渋滞に巻き込まれる場合よりも安くなることがあります。ただし、高速道利用料金が別途発生します。

クレジットカード

クレジットカードが使えるかどうかはタクシー会社によって異なります。また、カードの種類によっても異なりますので、乗車前にタクシードライバーに聞いておくとよいでしょう。

電子マネー・QRコード

最近増えてきた電子マネーやQRコードも、タクシー会社によって扱いが異なりますので、こちらも乗車前にタクシードライバーに聞いておくとよいでしょう。

乗車人数

一般的なセダンタイプのタクシーに乗車できる乗客定員は大人4名まで(ドライバーを含め5名まで)となり、12歳未満の子どもは3名で大人2名の計算になります。

また、地域によっては小型区分の車両もあり、乗客定員は大人3名まで(ドライバーを含め4名まで)となり、運賃が異なる場合があります。

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