こちらの記事では、いま社会全体で多く語られている「DX(デジタルトランスフォーメーション)」において、タクシー業界の業務効率化に取り組む電脳交通が提供する、配車システムについてお伝えしていきます。

配車システムの必要性

前回のコラム記事「変わるビジネス タクシーのDX化」でお伝えしたように、タクシー業界の業務効率化を図るためには、熟練したオペレーターや運転手の個人の知見や勘に頼っていたタクシーの配車業務の一部を、IT(配車システム)がサポートすることで、まだ業務経験が浅かったり、土地勘がないオペレーターや運転手でも、円滑に業務ができるシステムが必要です。
もちろん配車システムの導入は、熟練したノウハウを持っている方の業務負担軽減にもつながります。

配車システムに求められること

・電話をかけてきたお客様の迎車地点を地図上で特定すること
・いま走っているタクシー車両の位置と状況をリアルタイムで把握できること
・運転手に口頭ではなく文字や地図情報を正確に伝えられること

電脳交通の配車システム

電脳交通の配車システムも、上記で挙げたポイントを重視しています。
車両ごとの状況 (空車、実車中、迎車中)、現在地点がリアルタイムで反映され、オペレーターはその画面を見ながら、配車依頼の電話を受けるので、効率よく迎車指示をドライバーに出すと同時に、お客様には正確な所要時間を伝えることができます。

運転手側も指示がテキストや地図情報で届くので、聞き間違いによるミスが防げると同時に、土地勘が無くてもその場所まで最適なルートで向かうことができます。さらに土地勘がなくても配車業務が行えるのであれば、オペレーターは現地在住の方でなくても務まるため、人材採用の可能性も拡がります。

データを蓄積することが出来る

また、いつも利用する方のデータを蓄積することで、タクシー会社はお客様に対する提供サービスの質も上げられます。
「いつも朝に電話してくるAさんは、足が不自由だからなるべく玄関の近くに停めてほしい」「Bさんは耳が遠いから大きな声で話してあげてください」などの情報を運転手に提供することで、移動だけではない手厚いサービスも可能です。

配車システムは昔から存在していた?

実は、こうした配車システムは10年以上前から存在していました。
ですが、そのどれもが導入には大変高額な設備投資が必要なため、一定以上の事業規模があるタクシー会社以外は導入が難しかったのです。
タクシー業界にこうした会社は数少なく、日本国内の法人タクシー会社約6,000社のうち大半は「車両10台前後の小規模事業者」です。

そこで電脳交通は「小さなタクシー会社でもこうした配車システムを導入できる」ことを目的に開発しています。
その理由は、電脳交通の創業者である近藤自身が徳島で廃業寸前の小さいタクシー会社を経営していたためです。「自分たちでも導入可能な価格と機能で配車システムを作る」が会社の出発点でした。

タクシーのDX化

大きなタクシー会社も小さなタクシー会社も、配車システムの恩恵に預かることができ、熟練者でなくてもタクシー業務を円滑に行うことができる、人手不足を補うことができる。
これがわたしたちの考える「タクシーのDX化」の第一歩です。
そして、この「タクシーのDX化」は配車業務負担を楽にすることだけでなく、「移動サービス」という領域で大きな可能性を秘めており、タクシービジネス自体のあり方も変わろうとしています。

(株式会社電脳交通:広報部)

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